(旧blog)2年半前の原稿

過去のブログより:2011-08-17 15:22:49

今回公開したMyvoiceに関して当研究会の事例集に向けて書いた原稿がありました。
せっかくなので、2年半前のものですが、載せさせてもらいます。

HeartyLadderの簡易読み上げ機能
パソボラ こころのかけはし 吉村隆樹
ながさきコミュニケーション・エイド研究会

【はじめに】
 HeartyLadderは私たち「パソボラ こころのかけはし」が開発した、Windows上で動作する意思伝達のためのソフトウェアです。マウスやキーボードが使えなくても、気持ちよく文章が書けるということを目標にして作りました。2000年8月10日にフリーウェアとしてインターネットで公開して以来、全国で多くの人たちに利用していただいているようです。
 それと同時に、いろんな要望が寄せられ、改良、修正をしています。その多くはバージョンアップのたびにマニュアルにも記して公開していますが、そうではなく、その人のためにだけというまだ未公開の機能がいくつもあります。今回は、その中で、東京のOTの先生から依頼されて装備させている機能を紹介します。
【読み上げ機能の経緯】
 最初にその機能を依頼されたのは東京の病院で、OTをされている先生からでした。2005年の10月のことです。HeartyLadderにご本人の簡易音声エンジンを搭載できないかという依頼でした。『ご本人の簡易音声エンジン』というのは、HeartyLadderでの読み上げの音声を患者様ご本人の声で出るようにという事です。あいにく、HeartyLadderを作らせてい頂いている私には音声合成の知識は全くなく、どうしようかと考えたのですが、本当に「簡易」のものということでお引き受けしました。それで作ったのが、現在もHeartyLadderにひっそりと隠れて装備されている「本人の声で簡易読み上げ機能」です。
【機能と使い方】
 何度も書きますが、この読み上げ機能は本当に簡易的なものです。読み上げられる文章はひらがなだけで書かれたものに限ります。そして発声される音声もイントネーションやアクセントは全然なく、ただ淡々と保存されている「あいうえお」のデータを発声させているだけです。ですから、市販の音声合成ソフトとは、とても比較できるようなものではありません。それでもご自分の声で読み上げられるということで、患者様からはとても喜ばれているようです。

 この機能を使うのは比較的簡単です。そのかわり少し根気は必要かも知れません。
 まず、「あ、い、う、え、お」と言った全音それぞれの音声データを準備します。それらを「あ.wav」、「い.wav」、「う.wav」・・・「ぽ.wav」という音声ファイルとして保存します。そしてそれらをパソコンのマイドキュメントフォルダの中の「HeartyLadder」フォルダの中の「音声データ」のフォルダの中の「あいうえお」フォルダの中に入れるだけで準備はOKです。

使い方は、通常通りHeartyLadderのメインの画面で文章を入力して、【読み上げ】か【行読】のボタンを押すだけです。ただし、このときの文章はひらがなだけで書かれてなければいけません。
【今後の予定】
 この機能は現在のところ、ひらがなを個々に読み上げるという本当に簡単なものです。そこで、今後は「おはよう」や「ありがとう」といった単語の音声データを使えるようにしたいと思っています。そうすることで、より患者様の気持ちを相手に伝えられるツールになると思います。
【ご家族からのメール】
 最後に、本機能を最初にご利用下さった患者様のご家族から頂いたメールの一部をここに記載させていただきます。残念ながら患者様はお亡くなりになったそうです。
「作っていただいたソフトも大事にとっておいて、いつか、私や妹に子供ができたら「おばあちゃんの声だよ」って聞かせてあげたいと思います。
(略)ハーティーの中にある、残された音声データが家族を癒しました。(略)亡くなった方と残された方々をもつなぐかけはし、本当にありがとうございます。」

投稿者: takaki

よろしくお願いします。